第3回 第5話
ギャング入門
1974年10月29日放映
脚本:広瀬浜吉
作画監督:?
美術:?
演出:?
 
主な登場キャラクター
カリメロ
ペペ
チーボス
チューチュー
プリシラ
パパ
     
ママ
ボビ
ピーター
     
 
あらすじ
カリメロはプリシラと栗を取っていたが、木の高いところになっているため、とても届かない。そこへペペ一家がやってきた。ペペは棒高跳びで木の上に跳び乗り、見事栗をキャッチ。これを見たカリメロは、「ペペさん、ぼくを弟子にしてください」と、仲間入りを志願する。

夕食時、カリメロはパパからこんな話を聞く。「わがニワトリ族は、昔はこの世で一番強い生き物だった。だから屋根の上にオンドリの風見鶏を付けて悪魔を追っ払ったんだよ」。しかしカリメロの家には風見鶏が付いていない。「おじいさんのまたおじいさんが、あんまり人がよかったんで、だまされて取り上げられてしまったんだよ」。ピーターの家の風見鶏がそれらしい。

カリメロがペペの隠れ家を訪ねると、「明晩、三本松の丘に来い」と指令を受ける。明くる夜、カリメロがそこへ行くと「これからパペの家の蔵にある宝石をちょうだいしに行く」と言われる。カリメロは、「それじゃ泥棒じゃない」としりごみする。
だが、「あの宝石はオレのおじいさんのまたおじいさんが無人島から運んできたものを、ピーターの家の悪だくみにだまされて持ってかれたものなんだ」と言われ、納得してしまう。自分の家の風見鶏と同じ事情だったからである。

カリメロたちはパペの家に忍び込み、ペペたちは宝石を盗み出した。カリメロは風見鶏を取り戻そうと、屋根に上って取り外そうとするが、ひょんなことから見回りをしていたボビに見つかってしまう。追いつめられて絶体絶命となったそのとき、急に強い風が吹いてきた。カリメロとペペたちは風見鶏につかまり、遠心力を利用して風に乗り、逃げることができた。結局風見鶏は取り返せず、ペペたちの仲間からも外されてしまった。カリメロは屋根の上で風見鶏の真似をするが、プリシラには馬鹿にされてしまう。
 
感想
ペペに「泥棒に入る」と言われて驚いたカリメロだが、本当に泥棒に入ってしまったのはすごい。カリメロ自身は何も取らなかった(取れなかった)が、家宅侵入をしているし、ペペたちの犯行を手伝ってもいる。実はカリメロは、現在の日本の法律に当てはめれば間違いなく犯罪という行動を、この回以外にもいくつも起こしている。このときは取られたものを取り返すだけとはいえ、「教育上問題ないのか?」と思ってしまう。
また、犯行が見つかったときボビやピーターに顔を見られているのだが、その後逮捕もされず、何事もなかったかのような展開になっているのも不思議。もちろん、逮捕されてしまったら子ども向けのアニメではなくなってしまうが、せめて変装させて誰が犯人かわからないようにしたほうがよかった気がする。
だがいずれにせよ、ほのぼのとした平和的な話だけではなく、こういった「ぶっ飛んだ話」があるもカリメロの魅力の一つだと思っている。
 
メモ
・ペペ一家は第1回にも登場しているが、実質これが初めての活躍。これ以降も、主役ともいえる出演がいくつか見られる。カリメロとは初対面というわけではなく、これ以前から面識はあった模様。

・ペペ一家の隠れ家がすごい。そこは大木をくり抜いた幹の中なのだが、自動ドアが何重にも付けられ、潜望鏡による監視機能まである。造ったのはこの3匹なのだろうが、もしかしたらガル以上の技術を持っているのかも。

・ボビがピーター家のガードマンとして登場。ただこれ以降は同様の役割では登場しない(と思う)ところを見ると、このときの責任を取らされてクビになった?

・カリメロたちの犯行が見つかったとき、ピーターが出てきたのは当然だが、なぜかデッパとブータの姿も。こんな夜遅くにピーターの家で何をしていたのだろう? パーティーでもあったのか?
 

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