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まんが版カリメロ
TVアニメが始まると、子供向けの雑誌にそのアニメのまんがが連載されるのはよくあるパターンです。「カリメロ」もご多聞に漏れず、まんがが連載されていました。掲載誌はというと、アニメのオープニングに「小学館の学習雑誌に連載中」とあるように、おなじみの「小学○年生」です。連載状況は以下の通りです。
■小学一年生 1974年9月号〜1975年9月号 作画/しのだひでお
■小学二年生 1974年9月号〜1975年10月号 作画/ヨシダ忠
■小学三年生 1974年10月号〜1975年9月号 作画/小山田つとむ
■小学四年生 1974年10月号〜 作画/不明
このように、作画はアニメとは関係ないまんが家が行なっています。そのため各作家のタッチが強調されてしまっていて、アニメの雰囲気は損なわれています。また、カリメロが空を飛べるようになっていたり、プリシラに母親がいたり、ブータの名前がブータンだったりゴータンだったり(これは誤植か?)と、アニメとはかけ離れた設定も見られます。
ストーリーも当然オリジナルで、ピーターがカリメロにいじわるをしようとするが、最後は失敗するというパターンがほとんどです。カリメロの両親やフクロウ先生、ボビなどの脇役キャラクターはほとんど登場せず、世界の広がりに乏しいかなという気もします。
最も扱いがぞんざいだったのが「小学四年生」版で、絵は乱雑で(そもそも作者名が記載されていない)、カリメロが「おれさま」という似つかわしくないセリフをしゃべっているし、内容も4コマまんがが1本だけという寂しいものでした。しかも途中からまんがはなくなり、アニメの簡単な紹介だけになってしまいました。やはり四年生にカリメロは幼すぎたのでしょうか。
学習雑誌というと付録が特徴の一つですが、カリメロも時折付録の題材にされていました。「カリメロちゃんバッグ」や「カリメロげんとうき」、「カリメロちょ金ばこ」、「カリメロのなぞなぞブック」などです。現物を見ることはできていませんが(もしかしたら当時手にしていたかも)、付録になるほど人気があったということでしょうか。
なお連載されていたのは「小学四年生」までで、「小学五年生」、「小学六年生」には掲載されていなかったようです。
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